先日、大学生の方から以下のメッセージをいただきました。
のび太さん、はじめまして!私は名古屋に住んでいる大学2年生です。
昔から海外で働くことにとても興味があり、ぜひアメリカまたはカナダで働きたいと思っています。のび太さんの海外就職に関する記事はどれもすごく参考になります。ありがとうございます!
(〜省略〜)
のび太さんにお聞きしたいのが、「新卒でも海外就職できますか?」ということ。のび太さんが以前ブログで書いていたように、大学生でも海外を視野に入れて就活していくべきだと思います。
新卒でも海外就職できるかどうか?、それと、「そのためには何が必要なのか?」についてご意見を伺えましたら幸いです。
(〜省略〜)
愛知県在住 Y.Sさんより
※Y.Sさんからは、いただいたメッセージをご紹介する許可OKをいただいております。
Y.Sさんのような質問は最近よく聞かれます。
どんどんグローバル化している近年において、海外では当たり前のように多くの日本人が働いています。
残業ばかりでキツいイメージの強い日本企業ではなく、「自分も海外で働きたい!」と願う大学生が増えてきてるようです。
もちろん新卒でも海外就職は可能です。ただ、正直な意見を言ってしまうと「新卒ではかなり厳しい。」と言わざる得ません。。(_ _;)
だからこそ海外就職したい大学生は、ハンパな気持ちではなく“本気”になって目指す必要があります。
今回お伝えする『新卒が海外就職するために必要な2つのこと』をぜひ忘れないで下さいね!
Why is it difficult for new graduates to get a job abroad, and what should you do??(´∵`)??
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新卒は海外就職が不利になる2つの理由
まず、なぜ僕が「新卒の海外就職は厳しい。。」と感じているかの理由を2つお伝えしておきます。
1. 新卒は業務経験に慣れていない
日本に限らず世界のどこの企業であっても、業務経験はかなり重要視されます。
あなたがもし採用担当者の立場だったとして、上記は絶対に外せないことでは?
「ビジネスマナーは本(ビジネス書)を読んで勉強すればいいじゃん」と思っている大学生が多いです。
でもわかってほしい!現場で良しとされるビジネスマナーは、「実際の業務経験を通してじゃないと身につかない」ということを。
その証拠に、以前トヨタの社長が雑誌のインタビューで、「入ったばかりの新卒で、始めから100%完璧な立ち振舞い・敬語・マナーができている社員は一度も見たことがない。」と言っていました。
日本の会社(特に大企業)であれば、初めの数ヶ月間は新人研修としてビジネスマナーなどの基礎を丁寧に教えてくれます。
しかし、海外の会社では「新人研修」なんてものはないところがほとんどです。始めからできていなければなりません。
2. 新卒はスキルが足りない
大学を卒業したばかりの社員に「高度なスキル」を会社は求められません。
もちろん全員ではありませんが、会社にとって新卒は「できること」(=会社に利益を生み出すこと)が圧倒的に小さいんです。
そのため、よほど余裕のある大企業(資金力が豊かな会社)でなければ採用することができないのが現状です。
スキルが低いからこそ、仕事をやっていく上での「自信」も新卒社員は小さい傾向があります。
自信がない状態の社員を、会社は手探りで一から教えていかなければならなくなる。。
海外企業が日本企業に比べ、新卒採用が圧倒的に少ないのはこれが理由かもしれません。
スキルが足りないことが致命傷となる最大の理由は、スポーツの世界と全く同じで、会社も外国人には高いスキルを期待するからです。
例えばプロ野球の試合で、監督としてはなるべく日本人を使いたいです。だって同じ日本語が使えてコミュニケーションがスムーズになりますから。
それに外国人選手には通訳を用意したり、就労ビザを手配したり、給料を高めに払ったりなど、いろいろ大変です。。
しかしそれでも監督が外国人選手を使うのは、「スキルが高いから」に他なりません。
逆に言えば、スキルが低い(または平均ぐらいの実力)ならば、外国人選手がいる意味は全くないということです。
新卒が海外就職するために必要な2つ
新卒が海外就職する際に、不利になり得ることを2つお伝えしてきました。
ここまで読んでくださった時点で、僕がお伝えしたい「海外就職するために必要な2つのこと」はもうおわかりですよね?
1. 海外での業務経験
大学生でも「インターンシップ」として業務経験が得られる時代になりました。今や日本の大企業ではどこも募集してます。
たとえ募集していない企業でも、飛び込みで「インターンシップさせてください!」と志願すれば、やらせてもらえる会社は結構多いのでは?
ここで大事なのは、あなたが働きたい国での業務経験が必要ということです。
カナダではたくさんの大学生たちが将来カナダで働くために、夏休みを利用または1年間休学するなどして、留学・ワーホリで来ていました。
多かったパターンが、語学学校で数ヶ月間英語を学んだのち、現地企業でインターンシップを経験するという流れ。
たとえ数ヶ月だったとしても実際の現場感を体験しているのとしていないのでは、雲泥の差がでてくると思います。
いきなり初めての海外ともなれば、日本との違いから心理的ストレスが大きいです。
でも、一度ワーホリや留学でその国の言葉や文化に慣れていればスムーズに仕事に慣れていけるでしょう。
2. 専門スキル
大学生の頃から“使える”スキルを身につけておくことはもちろん可能です。
僕の知り合いの中には、大学2年のときから海外就職を見据えて、日本語教師やIT系の専門学校に通っている大学生がいます。
毎日サークルや合コンばかりで、ただなんとなく大学4年間過ごしていては、もちろん何のスキルも身につきません。。
しかし、大学生のうちから将来を意識し専門スキル習得に励んでいれば、海外就職は決して無理な話しではありません。
ここで気をつけてほしいのは、会社に利益を生み出すスキル(= 求められているスキル)ではなければ意味がないということ。
例えば、今の日本では「弁護士資格」を持っていても、ほとんど意味がなくなってきています。
それ以外にも『中途半端な英語力』も全く意味がありません。
「英語ができる」と言いたいならば、最低でもTOEIC900点以上、英語教師レベルまで抜きん出ていないと『スキル』とは呼べません。
専門スキルなら何でもいいというわけでなく、
- “特に今の時代”こそ求められているスキル
- “特にその国で”求められてるスキル
- まだ持っている人が少ないスキル
海外就職したい方は、上記3点を必ず意識してください!
さいごに:新卒の海外就職は厳しい。。でも不可能じゃない!
新卒が海外就職するのは難しいです。
もちろん、すべての国に言えることではありません。しかし、少なくともアメリカやカナダ、ヨーロッパ諸国ともなれば厳しくなるのは間違いないでしょう。
カナダでは母国の人たちでさえ就職難だったんです。外国人、ましてや“新卒”の日本人が就職するのは至難の業。
でも決して無理でないのということを忘れないでください!
だって、実際に就職している人たちがカナダにはいましたから。
英語力も日本での業務経験もなし。それでもインターンシップ中に自身をアピールし、就職を勝ち取った大学生が現地ではいました。
希望を捨てずに、今回ご紹介した2つのことを身につけておけば、あなたの海外就職はたとえ“新卒であっても”十分に実現可能なんですよ!!