僕はカナダにきて以来、土日は近所の公園で子供たちと一緒にサッカーをしています。
1年前、僕が近所を走っていると、公園で6〜7人の子供たちが楽しそうにサッカーをしていました。大学を卒業以来、まともにサッカーしてなかった僕。サッカーすることにものすごく飢えていました。そこで、
「Hey、Guys! Join Me!!」
と思わず声をかけていました。
日本だったら絶対そんなことしなかったと思います。でもそこは「ここは外国だから言ってみよう!」と大胆になれました。
すると、子供たちは、
「Why not? Come on!」
心良く僕を受け入れてくれました。フレンドリーな子供たちでホントラッキーでした(^^)
そこで、かなり久しぶりにサッカーをやったわけですが、すごく楽しかったですね。
「サッカーってやっぱおもしれぇ!」って実感しました。
それ以来土日は彼らとサッカーするのが日課となりました。
そして「変な日本人がサッカーを教えているぞ」というウワサが近所で広まり、今では20人もの子供たちが集まってくれて、一緒にサッカーを楽しんでます。
みんな生意気で文句ばっかり言ってきますが、元気で若い子供達から僕はすごいエネルギーをもらっています。それに子供はやっぱりかわいいです。癒されます!
コーチになるのって結構気持ちいいもんですね。リフティングを披露したりすると、
「おぉ~!すげぇ!」とか言ってくれたりして、かなりの優越感!(ちょー気持ちいいっす!)
そしてなりより、これまで1年間サッカーを教えてきたこの経験は僕にとって本当に大きいものでした。
のび太が学んだ3つのこととは!?
What has Nobita learned through teaching soccer to children in Vancouver??(´∵`)??
Advertising
1.教える側の気持ちがわかった
子供の頃、小・中学校で「あの先生うぜぇな〜」、「あのセンコーマジで嫌い!」って思うことがよくありました。
「なんでもっとうまい教え方できないの!?」って思うことがかなりありました。
今振り返ってみて僕は、
すいませんでしたー!
ごめんなさい!
と声を大にして謝りたいです。
僕は教えることの大変さが全くわかっていませんでした。
先生って職業はホント大変です。レベル、好み全く違う何十人の生徒に対して、全員が理解できる、満足するように教えないといけないわけですから。僕は彼らを心から尊敬しますね。
教える側の気持ちがわかると、教わる立場になった時に役立ちます。教える人に対して尊重、感謝の気持ちをもつようになります。
また、「この人は何を言いたいのだろう?」「一番伝えたいことはなんなんだろう?」をもっと考えるようになります。
人に理解できるようにわかりやすく説明することはとても難しい!英語でも日本語でも。
だからこそ教わる側は謙虚で積極的な態度をとらなければならないってことがこの年になってやっとわかりました!
2.論理立て説明する事の重要性
自分では理解していても、人にうまく説明できないことってよくありませんか?
感覚ではわかっているけどで、人に教えるとなると難しい!ってことありますよね。
僕は学生時代、サッカーをしているときは感覚でやっていました。「この場面は、相手がここにいるからこう動く」みたいな、いちいち頭で考えて動くようなことはしませんでした。
プレーするときはそれでもいいのかもしれませんが、教えるときはそうはいきません。
「これはこういうもんだ!」が通用しないです。
キチンと理由を説明しないと子供たちはわかってくれません。
“論理的に話す”って、どんな時でも重要ですよね。何かを人にわかってもらうためには、そこに理由、根拠がなければ人は納得しない。
特にビジネスともなればなおさらです。
日本にいた時、これが僕には全くできていませんでした。
「ん?お前の言ってる意味わかんない」と、友達にも家族にもよく言われてました。
今でもまだまだうまく伝わらないことが多いです。でも、子供たちにサッカーを教えてきたおかげで、筋道立てて話すということの重要性がわかってきたと思います。
3.「模範にならなければ」と自覚
人に教える立場に立つということは、感覚的にいえば「自分の下に人がつく」ということです。
つまり、自分が手本にならなければならないということです。
今の会社では下っ端の僕も、子供たちの前じゃいっちょ前にコーチです。
今まで「一番下だから」ということで持っていた甘えや依存心がなくなり、しっかり手本となるような人間にならなきゃ!と思うようになります。
しかも、教えているのは、まだまだ幼い8〜11才の子供たち。出会った大人への影響力も強いはずです。だからこそ、彼らの前では、
「しっかりしなきゃ!」と思うようになります。
これは、普段の生活、仕事をしているときでもそうです。
人に教えることは、本人の自立を促し、成長させる効果があると思います。
教える時の3つの禁止ワード
「どうしてできないの?」
これは相手に大きなプレッシャーを与えてしまいます。
自分はできて当たり前のことでも相手にとっては違います!
<対策>
・できなかった理由を一緒になって考える
・本人または他人の意見を聞いて取り入れてみる、etc
「わかったよね?」or「できるよね?」
こういうふうに言われると、反射的に「はい」と言ってしまいますよね… (ー’`ー ; )
Yes,Noの2択の場合、心理的にNoは使いにくいです。本当に確認したい内容はYes,Noで聞かないほうがいいと思います。
<対策>
・簡単な問題を出す
・復唱してもらう
・実際にやってもらって確認する、etc
「同じことを2度聞かないように」
これ、僕日本で働いていたとき上司にかなり言われてました。
しっかりメモしていない僕が悪いのは間違いないです(>_<)
でも、人間だもん!うっかり忘れてしまうってことありますよね。こういうふうに言われていると、誰にも聞くことができず、最悪の事態を招く可能性が高いです!隠されたり、抱え込んで嘘つかされるくらいなら2回でも3回でも聞かれるほうがマシじゃないですかね〜。
<対策>
単にメモを常に取るようにと言う
メモを取る時間を与える、etc
これまでの人生、小学校から大学、社会人になってからも、
僕はとてもたくさんの先生、
上司に教わってきました。
「どうしてできないの?」
「わかったよね?」
「同じことを2度聞くな」
の3つは僕が最も嫌だった言葉です。
自分が教えられる時にイヤに感じたことは子供たちにしてはいけないですよね。これからも意識していきたいと思いまーす!
僕を変えたある少年の一言
最近僕は、ある少年の一言で「もっと真剣に教えなきゃ!」と思うようになりました。
彼の名は、 タリー。
初めて一緒にサッカーした時から彼の目つきは他の子供たちと違いました。みんなが笑って楽しい感じでサッカーしている中で、彼の表情は真剣そのもの。
必死にボールを追いかけ、全力でプレー。ゲームに負けたときは泣きそうになるほど悔しがる。
1人だけ超マジモード。
そんな彼に僕は、
「タリー、お前ちょっと真剣すぎやしないか?もうちょっと肩の力ぬいて、もっと楽しもうよ!」
(Tarry, maybe you’re serious a little too much. Why don’t you relax more ? Let’s enjoy soccer!)
すると彼は、
「ツバサ、 ボク、本気でサッカー選手になりたいんだ!真剣なんだ!だからもっと本気で教えてよ!」
(Tsubasa, I really wanna become soccer player! I’m really serious! Teach me more seriously, you too!)
「うぁ すげぇ、こいつ…」
タリーはまだ9才!わずか9才でこんな超マジでサッカー選手を目指している子供が一体どれだけいるでしょうか。
彼の熱意にはホント圧倒されましたね。
てなわけで、僕は「もっと真剣に教えなきゃ!」と思いました。
もちろんだからと言って、ガチガチの熱血指導をするつもりは全くありません。サッカーはなにより楽しむことが第一。特に子供の時期は。でも、タリーのような真剣な子供に失礼のないように、これからはもっとしっかり教えていきたいと思います。
サッカーを教えることで、僕は子供たち以上にが学んでいることが多いです。
英語がまだまだ下手で、うまく説明できない僕。
そんな僕と一緒にサッカーしてくれる彼らにはには本当に感謝しています。これからも彼らへの感謝の気持ちを忘れず、もっといい指導ができるように頑張っていきたいと思います!