バンクーバーはとにかく毎日、雨、雨、雨...
最初はホントうんざりだった。
でも、雨の日はだんだん嫌じゃなくなっていった。
だって、雨が降ると恋人同士が1つの傘に一緒に入れるから。
だからデートの日はいつも雨が降ってほしいと願ってた。
「雨で残念だね。」と言いながら心の中じゃ大喜び。
ドキドキしたなぁ、あのとき。
お寿司屋さんがやけに多かった。
街を歩いていると5ブロックに1つはお寿司屋さん。
でも、僕にとってお寿司はものすごく高級品。
気軽にお店に入ることなんてできなかった。
2年間のうちに、お寿司屋さんに行ったのは結局1回だけ。
大好きなオーナーがいたZero One Sushi。
でも食べたのはお寿司じゃなかった。
牛丼...
ティムホートンズはデートでよく行った。
コーヒーが安くて、店員さんが美人だったからだ。
いま思うと、もっと高いカフェに行けばよかったと後悔...
ひとくちサイズのドーナツ「ティムビッツ」を買って、よく2人で一緒に食べた。
僕らは残りの1個をいつも譲り合っていた。
普段は強気なのに変にやさしい。あの子のそういう小さな気遣いが好きだった。
アイスホッケーはカナダの国技。カナックスはみんな大好き。
試合の日は、近所でいつも盛り上がってた。
勝った日はみんなで大喜び。全然知らないもの同士なのに笑顔でハイタッチ。
子供たちが公園でやっている陸上ホッケーに、一度混ぜてもらったことがある。夢中になりすぎて、スネを大ケガした..アホ。
カナックスの試合、1回生で観たかったなぁ。
バンクーバーの女性たちはすごく印象に残ってる。決してふしだらな意味で言ってるんじゃなく...
僕がいつも感じていたのは、優しさと共にある”強さ”。
温かくて、たくましくて、力強く生きている女性が多かった気がする。
バンクーバーにいた間、本当に多くの、いろんな女性の方々とお話しすることができてよかった。
何度ホレてしまいそうになったことだろうか...
ヨガってる人は本当に多かった。
ヨガスタジオはいっぱいあったし、晴れた日に公園でやっている人たちもたくさんいた。
それで僕もやってみたわけだけど、とてもすっきりして気持ちよくてハマった。
それ以来、朝起きて20分間やるようになった。完全な自己流だし、全然プロみたいにうまくはできないけど。
日本に帰ったら「オレ、バンクーバーに行ってヨガできるようになったんだよ〜」ってドヤ顔しよう。
バンクーバーはすごく走りやすいところだった。
それは間違いなく美しい自然のおかげだ。
ボーっと景色を眺めながら頭スッカラカンにして、ただひたすら走る。あまりに気持よくて2,3時間ずっとそのまんま。
いろんなとこに走りに行ったけど、どこも独特の匂い、いろんな人がいておもしろかった。
もうバンクーバーを走ることができないのは寂しい...でも僕はここにきて、もっと走るのが好きになった気がする。
バンクーバー。
それはまるで夢の国だった。
素晴らしい人にたくさん出会えた。
この2年間の思い出は、一生ぼくの宝物。
あの空はずっと忘れない。
さようなら、バンクーバー。
ありがとう、バンクーバー。
Photo from Gaviota en el Top by anieto2k